2017/11/26

     

友人夫婦のビルでワークショップをひらくことになりました。
この日、1Fでは海辺のビルの小さな蚤の市も開催されますので、ワークショップに参加いただく方も、HOUSEHOLDに一度遊びにいってみたかった、って方もぜひお越しください。(残念ながら、この蚤の市、今回で終わりだそうです・・・)
 
詳しくは下記URLからどうぞ。

2017/11/23

    

 窓の外に目をやると秋の青空と山の紅葉が次々と流れてきて、道路わきのススキが揺れてキラキラとしている。なんだか肌寒いなぁと感じて後ろをみると、いつのまにか運転しながらタバコを吸うために窓をあけていた。この日、オペラを観に出かけた。プッチーニ作「トスカ」を映画監督の河瀬直美さんが演出するとどのような舞台になるのか観てみたかった。全編イタリア語でステージの両サイドに日本語の字幕が流れ、ストーリーは忠実でありながら古代日本を想起させる「牢魔(ろうま)」という架空の舞台を設定。悲劇の物語の中に生と死、命の尊さ、愛を描き、とくにエンディングの演出は一筋の光が印象的で未来への希望を感じさせて美しかった。個人的には光(ライティング)の使い方と、舞台美術と衣装がとても好みだった。

2017/11/17

    

 灯りが消えた建物の前を何度か通った。休日と営業時間を調べずに行くため、暗がりの道を過ぎても今日もタイミングではなかったんだな、と諦めもつく。3度目(または4度目?)に立ち寄ってようやく窓の外にもれる光が見えると冬に近づく夜のなかでよりいっそう温かく感じた。その時渡された1枚のDMは、ある工房展の案内。会期をみると明日までだった。勧めてくれた女性が、「きっと元気をもらえるよ」というので、翌日行くことに決めた。
 住宅街の中にあるアトリエ兼自宅の建物はそれはわかりにくいところにあったけれど、最終日の会期終了間際でもたくさんの方で賑わっていた。初めてお会いしたアトリエを営む女性は透き通った目の美しい人だった。窓辺に一台の織り機が置いてあって織りかけの茜色の糸がキュっと詰まっていた。顔なじみのお客様へ丁寧に声かけつつ、一人、また一人と玄関先まで見送られて、いよいよ外も真っ暗になって、3人が残った。織り物を27歳の時からその女性を師として学び続けていて、九谷焼作家の父や兄を持つ人と、織り物にほれ込んで工房展に度々来ておられる人、滑り込みのわたし。お茶をいただきながら、テーブルに目をやると石が3つ。聞くと、ケベックにいる友人からのプレゼントらしい。なんとも言えない表情の石は、なんと藻のかたまりだった。すべすべとした優しい触り心地。「自然って完璧よねぇ、かなわない」と穏やかな言葉がふわふわとその場に浮かぶ中で、ほれぼれと自然にできた美しい曲線をみんなで眺めた。ここしばらく、言葉にならない何かを心に含んだまま手放せずにいた私は、まるでデトックスでもされたようにすっきりとした気持ちになった。
 この感覚をできるだけ持続していたい、と思う。それなのに、毎日の出来事であっという間にまた蓄積していく、いろいろな気持ち。いつもクリアでいるって本当に自分の心が強くないとできないけれど、誰かに会ったり、何かを観たり、感じたり、誰かが作ったもので喜んでくれたり、笑顔になったり。そういうことで自分が元気にしてもらって、助けられて、支えられているなぁと感じることばかりです。

2017/11/11

         

バオバブの種
日本では育てるのは難しい

熱気のこもった興奮ぎみの声
大切な人が嬉しそうだとわたしも嬉しい
ようやく芽が出たね

閉じた眼
もう開かない、声も聞けなくなってしまった