2016/08/23

お盆をすぎると、ジリジリとした暑さが和らいできました。早朝の光は柔らかくなり、気持ちいい風も吹いています。夏バテしていたころはところてんしか口に入らず、毎朝バタバタと朝食も取らずについついシャワーで済ませていました(それは通年なんですが)。

この頃は仕事を終えれば週2回は温泉へ行っています。海側、山側交互に立ち寄り湯へ。向かう間、夕陽が映る海も、木陰が涼しい山も、どの景色を見ても美しい。そしてお湯がいいのはもちろん。帰ってきたら、野菜を調理して食べます。先日参加したマルシェで西洋野菜を作っておられる地元の農家さんから野菜を買わせていただいて、(普段はレストランなどに卸しかしていないらしい)インカのめざめというじゃがいもはさつまいものような色と食感で、味は栗のように甘くて、本当に美味しかったな。それからはじめて古来種の野菜を通販で取ってみました。スーパーに売っている野菜はF1と言われ、流通にかけやすいようにいろいろと人の手が加わってしまっているそうですが、古来種は自家栽培したものから種を取り、また栽培し、命が循環している野菜だそう。何が届くかお楽しみで、季節柄、茄子が数種類と葉物、瓜系が多かったですが、さっそく作った青茄子のステーキはふわふわでした。

最近、田舎でよかったなぁとつくづく思う。少し行けば海も山もある。美味しいお水とお魚、お野菜、お酒。都会に行きたいと思っていた10代、流行の街への憧れが強かったけれど、今となってはこの自然の中で生活できていることは幸せなことだと感じる。ある人が、世界が求めているのはこの田舎のローカル感だよ、と言っていた。ここにこそ世界に通用する価値観がある、と。海外へ行って、いろんな世界を自分の目でみた人の言葉は、ずっとこの街に住むわたしにはあまりピンと来なかったけれど、地元の海沿いを走りながら言われた言葉を何度も思い返すと、いつもの景色がより美しく見えて、さびれていてもこの場所が好きだと感じた。